遺伝的要因によって発病する目の病気として網膜色素変性症が知られています。自覚症状の表れにくい病気で、初期の段階では普段の生活で発見することは困難です。また、発病する年齢にも個人差があり、幼児期から病状が進行する人もいれば、ある30代、40代などで発病することもあります。発病のリスクは、おおむね数千人に一人と言われており、親が網膜色素変性症であったからと言って、必ずしも遺伝するとは限りません。
ただし、親族間で、網膜色素変性症の患者がいる場合、近親婚によって発病のリスクが高まることが知られています。網膜色素変性症 症状としては、視界が狭くなる「視野狭窄」のほか、夜間で物が見えにくくなる、視力が低下するなどの症状を引き起こします。このため、病状が進行すると、日常生活で夜間、道に迷うことが多くなる、付近で周囲が見えにくくなる、などの自覚症状が現れるようになります。また、白内障によって視力が低下するなどの合併症を伴うリスクが高いことも知られています。現在の治療法としては、網膜移植の動物実験や、ビタミンAの摂取、網膜の視細胞を保護する治療などが研究されています。